2010年5月19日水曜日

新規事業がここ20年間成功していないことを指名委員会が放置していたことが問題だ。

というタイトルで記事を書きますので、少しお待ちください。
そもそもここ5年間株価が低迷している理由になる一つの主要な問題は、丹治宏彰氏(前年取締役から退任し、平成22年6月18日の株主総会後の退任が発表済み)を代表とする新規事業に成果を持たない執行役を指名委員会が指名していることが問題であり、そのこと自体をもって、指名委員会所属の取締役に反対票を投じるに十分な根拠になると思います。HOYA株式会社の今の社外取締役たちは、「老人仲良しクラブ」です。なお日産自動車から移ってきた荻原太郎氏(技術担当執行役)についても、「元日産自動車の燃料電池の開発責任者であるが、日産自動車時代に新規事業開発の顕著な実績も確認できず、ゴーン体制下でEV車に資源を集中する戦略から外れた事業開発部門の出身者であり、かつ機械系であるため、主要事業が材料科学であるHOYA株式会社の技術担当の責任者として不適格」だと考えていますが、詳細は別に譲ります。このような現状では、新規事業等の投資はすべて失敗に終わるため、株主価値は失われる一方です。

そもそも丹治宏彰氏が取締役となり、実質的に技術担当の責任者になって以来、当社の社内R&Dとベンチャー投資を含む新規事業はすべて失敗しています。新規事業の投資の成功確率0%です。たとえば公開資料から分るように、2004年にCardinal Warde博士の起業したRadiant Images社を買収していますが、この会社はその後のマネージメントが悪く、非常にいい買い物だったはずなのに、他社にプロジェクトを委譲するなど完全に失敗に終わっています。この投資の責任者も丹治宏彰氏です。ペンタックスの失敗については、これ以上ここでは何もいいません。また、Xponent Photonics社の投資失敗も開示されている結果の一つです。過去の株主向け開示資料を注意深く見ていただければわかるように、5、6年前に開示されていたR&Dプロジェクトの内容で、成功したものは一つもないです。

そうであるにも関わらず、80年代までの事業開発の成果(マスクブランクス、フォトマスク、ガラス磁気ディスク基板などの事業)が2000年代前半までは伸びていたため、これだけめちゃくちゃな資本の無駄遣いを行っても、外からはあまり見えにくかったわけです。私はこの現状を変えたいと思っていますが、このために障害になるのは、現在の社外取締役の諸氏です。彼らは私の認識では、完全な善管注意義務違反です。というのも、丹治宏彰氏のような新規事業には実績のない人間を最高技術責任者とか技術担当の執行役とかに指名し続けていたということがあります。だから社外取締役の過半数を何らかの形で交代させないと、新規事業の体制が変わることはないと言えるため、社外取締役の候補を提出せざるを得なかったわけです。ただし委員会設置会社の構造上、指名委員会の過半数が交代すれば、新しい経営体制をスタートさせることができます。

実はHOYA株式会社の事業ポートフォリオにはすごいドル箱候補があります。それは眼科領域で、まだ真の意味での有効な新薬のない加齢黄班変性症の分野で新薬開発に成功すれば、ソニーを越える時価総額を達成できます。私の夢ですが、13歳で大学卒業し17歳で医学博士を取得したBalamurali K. Ambati博士の知恵を有効に活用すれば、それも不可能ではないのです。Balamurali K. Ambati博士は現在加齢黄班症の原因因子の一つの基礎研究を行っていますが、グローバル企業ならば世界の真の意味でのリーダーの知恵を活用するべきです。

それにしても、新しい経営体制を構築するためには、現任の社外取締役である椎名武雄(81歳)、児玉幸治(76歳)、茂木友三郎(75歳)の3氏は退任してもらいたいと考えています。椎名氏は就任期間15年、茂木氏は9年になりますし、児玉氏はいわいる旧通産省からの天下り・渡りの経歴を持つ人物です。イギリスの証券市場の決まりでは、9年を越える再任期間を持つ社外取締役には独立性を認定しません。諸外国の資本市場の歴史を踏まえると、自主的な退任を勧告したいと思います。それに今の社外取締役の構成は、引退した経営者ばかりで、弁護士や会計士、大学教授などの知的バックグラウンドを持つ人材を活用しておらず、多様性に欠けると思います。

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