2010年3月27日土曜日

これがギネスブックに載っている32歳眼科医の正体:Baramurali K. Ambati博士(ユタ大学医学部眼科及び視覚科学准教授)

今のHOYA株式会社の社外取締役は「仲良しクラブ化」していて、株主の利益を十分に考慮しているとは言えないと断言できます。私が疑問に思う最大の理由は、ペンタックスの買収資金1500億円があれば、眼科新薬の候補などをその3分の1でも買うことができたのではないかということ。眼内レンズと組み合わせて、北米で会社の市場での地位を急速に上げていくべきです。
そのために、インド生まれでアメリカで育ち、17歳で医学博士を取得した神童で、ギネスブック記録保持者のバラムラリ・クリシュナ・アンバッティ博士(ユタ大学医学部眼科及び視覚科学准教授兼角膜研究部門長)をHOYA株式会社の社外取締役にして、新しい日本の資本市場の流れを作りたいとおもいます。機関投資家、個人投資家を含む、皆様のご助力を、ぜひともお願いします。1兆円市場である加齢黄班変性症の研究分野でも第一人者となっている人です。お兄さんも眼科医の研究者ですが。加齢変性症の薬を他社に先駆けて市場に出せば、北米と世界の眼科市場を席巻できます。眼科は高齢化に伴い急成長している分野なのに、経営陣はどぶに金を捨てるような投資の失敗ばかり繰り返して、何もできていません。今こそ変革を求めるときです。


Dr. Balamurali Krishna Ambati(University of Utah, Associate Professor of Ophthalmology and Visual Sciences & Director of Corneal Research at the University of Utah School of Medicine)

冬のソルトレーク・シティーで私自身が昨年12月に撮影した写真もあります。

2010年3月15日月曜日

「企業内容等の開示に関する内閣府令(案)」等の公表についてのパブリックコメント

株主提案などの経験も踏まえて、金融庁にパブリックコメントを行いました。
「『企業内容等の開示に関する内閣府令(案)』等の公表について」のパブリックコメント
 2010年3月15日 山中 裕

 日本の企業統治は、経営者が会社を自分の私物のように扱うことが多く、「会社は株主のもの」という日本以外の先進国での常識が全般的に理解されていない。取締役を株主の代理人という受託者責任の明確化は、労働者や地域雇用のために株主利益を犠牲にしてもいいという根拠を与えてしまうと、結果として会社内部の資源の配分を経営者の自己利益のために図ることを認めてしまうことになるから必要である(80年代の北米でも後半に見られた現象)。より多くの富を持つ者の方がより多くのリスクを取りより大きなリターンを得られるという現実があるが、所得分配の問題はベイシック・インカムの導入や、北欧などにある失業者の再教育システムを強化することで対応するべきであり、「会社が株主のもの」という商法上の原則を崩すことは、経営者の広大な裁量権を認めてしまい、今の日本経済がそうであるように、経済全体での非効率を広範に認める結果となる。
 役員報酬については、投資家が役員報酬の妥当性を検証できるようにするために、基本的には役員報酬は額にかかわらず、(社外取締役を含む)取締役と執行役の全額を開示するべきであると考えるが、より重要な論点は、役員報酬を株式の長期保有と経営陣のパフォーマンスに応じた業績連動型を組み合わせ、ストック・オプションは日経平均や産業別のインデックスを用いたインデックス型のオプションを用いるべきである。また開示される報酬以外に実質的に報酬を得ることが、年金やその他のベネフィットを得ることで可能なことにも注意が必要であるし、取締役や執行役の家族がプット・オプションを所有することも、情報開示や禁止をするべきである。株主持ち合いは、非効率な投資であることが多く、議決権行使をゆがめ、結果として株主軽視と経営陣の保護になるので、株式保有目的は明確に開示し、少数株主の責任追及が可能な情報を広くアクセス可能な状況にするべきであるし、議決権行使結果については、臨時報告書において、株主総会における議案ごとの議決権行使の結果(得票数等)を開示することは、投資家が投資を行う際に現状の投資家の投票行動が参考になるので、望ましいことだと考えられる。
 日本の企業統治を改善する方法は、①取締役選任において累積投票を義務化、②株主総会決議の秘密投票の2点が重要である。現在の取締役の選任方法は、ほとんどの上場企業で「取締役の選任は累積投票によらない」という定款上の定めがあるため、49%を保有する株主は、51%の株主が反対票を投じた場合には、一人の取締役を選出することもできない。結果として、少数株主の利益を無視した経営が公然とまかり通る。社外取締役や社外監査役の選任(たとえば民主党公開会社法の試案にある労働者代表の監査役就任の強制)を義務付けたとしても、現状では主に現在の経営陣や取締役側が選任権を実質的に持つのであれば、社外取締役や社外監査役の制度はあまり意味をなさないと思える。取引先や保険会社や株式持ち合いの株主が、現経営陣に反対の票を入れることは、取引中止の恐れなどから難しいので、株主総会決議を秘密投票にすることは、問題のある経営陣を解任する可能性を担保する意味で重要である。累積投票も秘密投票も、カリフォルニア公務員年金基金(CalPERS)などほとんどの機関投資家が推奨している企業統治原則である。
 今回の金融庁の企業内容開示府令案は、不十分な側面もあるが、基本的には投資家保護の観点から妥当な内容が多く、累積投票や秘密投票などの会社法の改正を立法化とセットになれば、日本の資本市場と年金の運用にとっても極めて有意義なものとなる可能性が高いと考えられる。

2010年3月2日火曜日

土井香苗さん夕食会(3月19日)


私の東京大学の一つ上の先輩に当たり、「東京大学の卒業生をはじめとする日本の志を持つ者が、公共的な生き方をするためのロール・モデル(の一つ)を開発して提示した」土井香苗弁護士との東京での夕食会(3月19日午後7時から開始)を、友人に企画させました。写真の左の女性(2010年2月19日衆議院第二議員会館にて撮影)です。NGOセクターの人材を社外取締役にしていくことについても、個人的にご相談に乗ってもらっています。ちなみに右の男性は、私の累積投票の運動の知的バックボーンを支えている溝渕彰先生下関市立大学経済学部)です。以下の会は、たった7000円(学生5000円)で誰でも参加可能ですので、以下のページのリンクから登録されて、ぜひご参加を!

http://d.hatena.ne.jp/polyculture
ポリカルチャーの皆様
寒さが一段と厳しくなって参りましたが、皆さま如何お過ごしでしょうか?
3月のポリカルチャーでは、2月のテーマ「恋愛 amour」とはガラリと変わって、硬派な分野、『人権』に挑みたいと思います。
ゲストには、世界最大の人権団体、国際NGO ヒューマン・ライツ・ウォッチの東京ディレクター(日本代表)であり、弁護士でもいらっしゃる土井 香苗氏をお迎えいたします。
ヒューマン・ライツ・ウォッチとは、世界80カ国に250人の優秀な職員を擁する世界最大の人権団体で、その入手する人権侵害情報は、速さ・質・量とも世界最高。
質の高い調査とアドボカシーとを組み合わせて、人権侵害の解決に向けた行動を求める世論と圧力を作り出すことで弾圧する側への政治的圧力をかけ、人権侵害の加害者が負うコストを高めることで事態を改善することを目的としています。また、先進国の政府に国際政策を提言するシンクタンクの機能をも有しています。
(ヒューマン・ライツ・ウォッチについて詳細はコチラ http://www.hrw.org/ja/about
土井氏は東大在学中に史上最年少(当時)で司法試験合格、大学4年次にNGOピースボートのボランティアとしてアフリカで一番新しい独立国エリトリアにて法律作りに従事し広く世界を見聞。
帰国後弁護士として数年間勤務の傍ら難民の法的救済に携わり、その後ニューヨーク大学ロースクール(LLM)に留学。現地にてヒューマン・ライツ・ウォッチのフェローとして活躍の後2007年にヒューマン・ライツ・ウォッチ日本支社を立ち上げて現在は日本代表をなさっております。
その目も眩むような華やかなご経歴からは想像もつかないほどの気さくなお人柄は土井氏にお会いした方々全員に共通の印象です。
その土井氏より、ヒューマン・ライツ・ウォッチのご活動全般のお話から、土井氏が何故ヒューマン・ライツ・ウォッチでのご活動に携わるようになられたのかというプライベートな話まで、じっくりお聞きしたいと思います。
海外での現地政府の目を盗みながらの情報収集活動、外務省には語れない国際政治の内情などなど、ハリウッド映画並みのスリリングなお話もきっと期待できるはず(?)です。
Q&Aセッションでは「ぜひ土井氏に伺いたい!」という個別のご質問も大歓迎ですので、ぜひ皆様奮ってご参加くださいませ!

【土井香苗氏プロフィール】

1975年8月 神奈川県生まれ
1996年に司法試験に合格後、大学4年生の時、NGOピースボートのボランティアとして、アフリカで一番新しい独立国・エリトリアに赴き、1年間、エリトリア法務省で法律作りのお手伝いのボランティア。
その後、1998年東京大学法学部卒。2000年司法研修所終了。
2000年から弁護士。普段の業務の傍ら、日本にいる難民の法的支援や難民認定法の改正のロビーイングやキャンペーンにかかわる。
2006年6月米国ニューヨーク大学ロースクール修士課程終了(国際法)。
2007年、米国ニューヨーク州弁護士。
2006年から、国際NGO ヒューマン・ライツ・ウォッチのニューヨーク本部のフェロー。2007年から日本駐在員。
2008年9月から東京ディレクター(日本代表)。
著書に、「”ようこそ”といえる日本へ」(岩波書店 2005年)、「テキストブック 現代の人権第3版」(日本評論社 2004年)など。
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★日時:  3月19日(金) 18:30集合19:00開始 
      **通常の例会より開始時間が早いのでご注意ください**
★場所:  フレンチビストロ「レシャンソン」
      銀座メルキュールホテル  tel.03-4335-1100(レストラン直通)
      http://mercureginza.jp/ja/restaurantbar
★交通:  メルキュールホテル銀座東京へのアクセス
・東京メトロ有楽町線「銀座一丁目駅」11番出口直結(07:00~22:00)
・東京メトロ銀座線・丸の内線「銀座駅」A13番出口より徒歩3分
・東京メトロ日比谷線・都営地下鉄浅草線「東銀座駅」より徒歩3分
・JR山手線・京浜東北線「有楽町駅」より徒歩7分
      http://mercureginza.jp/ja/images/location_map.pdf
★ゲスト: 土井 香苗(どい かなえ)氏
      国際NGO ヒューマン・ライツ・ウォッチ 東京ディレクター(日本代表)、
      弁護士
      (http://www.hrw.org/ja/home
★テーマ: 「人権に挑む」
★言語:  スピーチは日本語、Q&Aセッションでは英語での質問も可
★参加費:  7000円 (学生5000円)
★参加申し込み:下記ホームページからお願いします。
        http://www.polyculture.net/login.htm
        パスワード:human
        **3月12日以降のキャンセル、通知なしの欠席の方は不可抗力を除き、
        7000円徴収となりますので、ご注意くださいませ**
★3月幹事:   杉江 真理子、砂金政良