2009年2月27日金曜日

北朝鮮の拉致解決の募金運動について

以下のニュースをご存知ですか。横田めぐみさんをはじめとする北朝鮮による日本人拉致問題も、最近は世間の関心が薄れている模様。自国民が少なくとも数十人単位で暴力的に誘拐されているならば、アメリカやイギリスならば、軍事行使をしてでも助け出そうとするでしょう(イギリスの事例では、生麦事件を参照)。 私は、自国民の生命を犠牲にして利権漁りをしていた政治家の、こんな現状を決して許すなと言いたいものです。

オバマ大統領に意見広告=拉致解決、募金で計画 (2月25日19時36分配信 時事通信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090225-00000137-jij-soci
ジャーナリスト勝谷誠彦さんらでつくる「意見広告7人の会」は25日、オバマ米大統領に北朝鮮による拉致問題解決への協力を求める意見広告を米紙ニューヨーク・タイムズに掲載するため、募金を始めると発表した。 日本外国特派員協会(東京都千代田区)で会見した同会によると、広告費用は約650万円。拉致被害者家族会が渡米の意向を示している4月下旬までの掲載を目指す。 勝谷さんは「日本人の心の中で拉致問題に対する関心は薄れてきているのではないか。定額給付金をもらっても戸惑うなら、同胞の奪還のため、こういう使い方もあると提案したい」と訴えた。 横田めぐみさん=失跡当時(13)=の父滋さん(76)と母早紀江さん(73)は「拉致被害者救出は日本政府の責任ですが、米国のバックアップは大きい意味があります」とのコメントを同会に寄せた。

麻生首相の給付金騒動は、国民の支持を集めてはいないが、学会員の得た給付金を「財務(創価学会への毎年の寄付)」にまわすべく、創価学会と公明党の意図が色濃く反映されていることを、主要メディアがまるで伝えていないことに、私は、権力チェック機能が働いていない日本の民主主義の瀕死状態を見るわけです。給付金の一部は、パチンコにすぐにでも消えて、結局は某国に流れるだろうし。

正直に告白すると、オバマ大統領を見ていると、残念ながら、わが国の首相との政治家の質の違い、その重要性を感じます。 何はともかく、募金をしたい方は、以下のリンクをクリック。できれば、私のような海外居住者もいるので、クレジットカードでの決済もできるようにしてほしいものです。
http://jinken.asia
(以下、上のページの引用)「前回の意見広告運動は、北朝鮮が拉致を認めた直後に行ったものでした。短期間に募金が集まったのも、北朝鮮に対する国民の怒りの高まりという背景がありました。いまこの運動が成功するかどうか。わたしたちは、最後の拉致被害者を取り返すまで決してあきらめないという国民意識の成熟を信じて、ここにみなさんにこの呼びかけへの賛同をお願いしたいと思います。 このたび、政府は定額給付金を一人あたり原則12000円配布します。その使い方について賛否両論があることはご承知の通りです。私たち呼びかけ人は、その全額をこの運動に寄付することにしました。その理由は、国民ひとりひとりにとって、その意味を聞かれるとその本質に議論があるようなお金であっても、ひとつの志にむかって集まれば、必ずなにごとかをなしうるということを示したいからです。そして、そのこと以上に、日本人としてまずなすべきことは、拉致された同胞を北朝鮮から奪還することだと信じるからです」

「新規事業は重要」などと最高執行役が株主向けに言っている一方で、投資先の技術開発の進捗動向や市場動向を観察するなどということも経営陣が全くやっていないにもかかわらずその状態を長年放置し、近年意味不明のカメラメーカーの買収によって、個人株主も多大な損害を与えた、某会社の社外取締役の報酬は、1人あたり年間1000万円だと推定されるが、彼らがそのお小遣いの一部を出せば、ニューヨーク・タイムズ誌に全面広告が出せるわけです。社外取締役、いい加減にしろ。

2009年2月25日水曜日

HOYAのクリスタル事業からの撤退にみる、経営者の無発想

少し前になりましたが、HOYAクリスタルの事業の撤退が、発表されています。海外の同業種であるバカラやコーニングと比べて、経営者の無発想(これは無能力の一側面である)が原因だと思います。ペンタックス部門は散々な状況になっていますし、まさに1500億円の巨額無駄使いです。日本経済を思う一市民としても、”社害”取締役による無能経営陣の放置には、いよいよ我慢の限界という段階まできていますので、この点についても、後述して、お知らせします。

(http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090114/biz0901141859008-n1.htm) 産経新聞サイトからの引用
HOYA、クリスタル事業から撤退(2009.1.14 18:58)
 光学部品メーカーのHOYAは14日までに、ガラス食器を製造・販売するクリスタル事業からの撤退を決めた。創業間もない昭和20年に事業を立ち上げ、精巧な加工技術でワイングラスなどを世界的な高級ブランドに育て上げたが、消費減退で事業環境が悪化したため3月末で事業を打ち切る。最盛期には販売店が約200店あったが、現在は東京・南青山の1店舗だけに縮小していた。この店舗は5月中旬まで営業予定という。

安倍晋三元首相や麻生太郎首相の無能と並列すると、留学先の大学を卒業することができたか否かは、人物(特に世襲2世)の能力を測るのに、一つの重要な指標なのではないかと感じる今日この頃です。

安倍晋三元首相のプロフィール
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%89%E5%80%8D%E6%99%8B%E4%B8%89
1977年春に渡米し、カリフォルニア州ヘイワードの英語学校に通うが、日本人だらけで勉強に障害があると判断して通学を止め、その後イタリア系アメリカ人の家に下宿しながらロングビーチの語学学校に通った。秋に南カリフォルニア大学への入学許可が出され1978年に入学。政治学を専攻し春・夏・秋学期を履修した後、1979年に中退した。

麻生太郎首相のプロフィール
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BA%BB%E7%94%9F%E5%A4%AA%E9%83%8E
学習院大学卒業後は、下記のような海外留学生活を送ったとされている。
1963年9月 - スタンフォード大学大学院に留学 1965年 - スタンフォード大学大学院を中退、ロンドン大学政治経済学院に留学 1966年8月 - ロンドン大学を中退 スタンフォード大学・大学院(米国)では政治学、ロンドン大学・大学院(英国)では経営学を学んだと2001年4月の自民党総裁選挙候補者プロフィール中には記載されていたが、現在の本人オフィシャルサイトにこの期間についての一切の記載はない。尚、米国での留学生活は麻生が過剰にアメリカナイズされる事を恐れた実家の意向で中断され、一旦帰国した後に、再度ロンドン大学に留学したとされている。華やかな留学歴を持つが、肝心の学位は取得できないまま帰国しており、留学中は学業をはおろそかにしていたと自ら語っている。

なお当該記事のプレスリリースが、HOYAのホームページから削除されているようだが、都合の悪いニュースは、すぐに記録から消すのかと、言いたいものです。

2009年2月14日土曜日

コメントを付けていただいた方へのご回答(予告)

以下のコメントを付けていただいた方へ。ご質問ありがとうございました。 似たような質問が多いようなので、近日中に意見をまとめて、加筆して公開しますので、このサイトをたまにチェックしていてくださいね。

http://yutakayamanaka.blogspot.com/2008/04/hoyacoo.html
匿名さんのコメント...果たして浜田氏を含め、現在のHOYAの方々が最終製品のマーケティングにおいて画期的なアプローチを創出できるのか、その点が最も大切な点ではないかと思いますが、いかがですか?ペンの買収を含めてB/Sが以前より弱化している以上、開発以上にこれまで手に入れたものをどうやって付加価値をつけて市場をとっていくのか、この点において、果たしてデルで成功したアプローチ(本社のスタイルをアレンジしたもので、画期的なアプローチとはいえないでしょう)で成功するのかが疑問です。いかがお考えになりますか?2009/01/25 23:19

基本的には、取締役会がまったく機能不全に陥っている現状からしても、本質的な経営改善をしなければ、浜田宏氏を招聘したところで、焼け石に水になりますし、実際にほぼそうなっています。椎名武雄氏のような名誉会長のお友達とか、官僚OBの児玉幸治氏(「ペンタックスの従業員の過半がHOYAとの合併に賛成」でHOYA株主に多大な損害を与えていいの?という話)のような株主価値が何か良くわかっていない人じゃなくて、もっと若くて機関投資家の利益を代弁できる人間を、社外取締役に入れないと、だめということ。個人株主の皆さん、月一日出勤で1000万円の報酬をもらっている、元通産事務次官の児玉幸治氏の取締役就任は、「わたり」なのですか? と聞いてみたいですよね。

ただ私としては、ここ2代にわたって、留学先の大学を成績不良で中退するような、情けない人間が経営をしていたわけ(「鈴木洋氏は、斡旋入学の紹介者や一族の信用考えろ! あなたの学業成績が悪くて恥ずかしいというだけの問題ではない」ということです)ですので、それと比べれば、浜田氏は経営の最低限のいろはは当然分かっている方ですので、それだけとっても、会社にとっては大きな進歩だったのではないかと思うのです。無能な経営者の退陣は時間がかかっても、もうこれ以上実績なくて無能な人間を、後継にはしにくくなったでしょうから(リストラに比較する、新規採用の停止の容易性)。

私は断言できますが、ペンタックス部門は絶対にうまくいきませんし、私が把握している情報でも、国内も海外も散々な状況になっています。また以前から言っているように、(利益額の)分母が1000億円なのですから、カメラ部門でも100億円以上の利益を出さなければ、会社としての成長率の底上げにはならないのですが、それは無理と言うものです。 ちなみにこれも断言できますが、鈴木洋氏は、新規事業の才能がゼロです。90年代後半の鈴木洋氏主導のシリコンバレーでの投資は、すべて破産に終わっています(奥津宏道氏談)。一回も成功したことないですから。とにかくペンタックス社買収の意思決定担当者は、辞任をして責任を取れということです。 私も、場合によっては、株主総会で、丹治宏彰氏らの解任の要求をします。

2009年1月5日月曜日

公の志を持つ人へ:アイラ・マガジナー(Ira Magaziner)の記事

日本でも、若い人間の中にでも、今も強く、社会に貢献したいという強い動機付けがある人が少なからずいます。東京大学の学生が就職先を決めるときに、公の社会への貢献を考慮する割合が高いという統計調査もあると聞きました。

でもどうやってその志を実現するかについて、簡単な答えはないということが、10年来問題になっています。90年代後半になって、官僚組織の能力とキャリアパスが崩壊、公務員になっても役所の縄張り争いに巻き込まれて公のことはできないことは明らかになったからです。そのための、ひとつのありうる答えを、以下の人物像を示すことで、提示したいと思います。

アイラ・マガジナー(Ira Magaziner)氏の記事

ブラウン大学在学中に、学生の自由な意思による選択カリキュラムの確立を大学当局と交渉して実現、そのような学生活動を行いながらも、卒業生総代の成績(主席)で卒業し、アメリカの主要新聞に卒業式の主席卒業者の演説が掲載される。オックスフォード大学にローズ奨学金生として留学。ビル・クリントンやロバート・ライヒ(クリントン政権労働長官)をはじめとする、後に重要な役割を果たす友人に出会う。

帰国後、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)のコンサルタントとなり、後に自らの手となるコンサルティング会社であるテレシスを起業する。その間、コーニング、ボルボ、ワンラボラトリーなどの企業戦略の作成に関わると同時に、スウェーデンやアイルランドの産業政策の立案やロードアイランド州やマサチューセッツ州ブルックトン市の政策にも重要な役割を果たす。

クリントン政権では、ヒラリー・クリントンとともに医療政策の抜本的な改革案を提示することに主導的な役割を果たすが、失敗に終わった。その後は、コーニングなどへのビジネスコンサルティングを続けながら、クリントン基金の役員となり、途上国のエイズプログラムの改革に取り組んでいる。

2008年12月28日日曜日

鈴木哲夫氏(HOYA株式会社名誉会長)への本質的な疑問

あまりにまちがってしまった後継経営体制。 つまるところ、見る目がなんでここまでなくなってしまったのか、ということです。 このような状態の放置は、株主や従業員の皆さんに迷惑となるだけでなく、日本社会にとっても非常によろしくありません。

私の祖父母は、愛知県の知多半島の出身です。祖父は旧制小学校(新制の中学に相当)しか出ていませんでしたが、いくつかの偶然により、一族を引き連れて東京に出てきて、戦時中にはすでに、たたき上げで小さな町工場の、ガラス工場会社の共同創業者になっていました。戦後に保谷硝子と名を変えて会社は少しずつ発展していって、その後に、私がまだ中学生か高校生くらいだったころに、祖父の後継者である、私の伯父は、まだ決して大きくはなかったものの、すでに経済界なら誰もが知っている会社の経営者になっていました。優良企業といわれるようになったのは、90年代になってからです。そのころから、企業統治(コーポレート・ガバナンス)という言葉が世の中で使われるようになってきました。

その後に、なんで企業統治がうまくいかなくなってしまったかについては、私なりの認識がありますので、加筆してお知らせしたいと思います。 問題はいくつもあるのですが、まず鈴木哲夫氏が、社外取締役制度をコーポレート・ガバナンスの改革のためではなく、自らの名誉心を満たすために使ってしまった、その結果として外部の取締役が「社害役員」となってしまっていることがあります。

また後継の経営者である鈴木哲夫、洋子夫妻の長男である鈴木洋氏の能力があまりにお粗末だという点があげられます。すでに他の日本の二世経営者の経歴等と比較しても、問題ではないかという指摘をしました。そこであげた例以外でも、NOKの鶴正登社長(ハーバード・ビジネス・スクール卒)や森精機製作所の森雅彦社長(東京大学工学部にて博士号取得)と比べてみていただきたいのですが。 人材の育成というきわめて長期的な視野が必要とされる事柄に対して、近視眼的な手しか打てていないですよね。

いずれにしても経営陣がこのざまでは、会社が発展していくということはありません。悲しいことですね。

2008年11月20日木曜日

鈴木洋氏の辞任で、取締役会の悪を隠蔽するべからず(日本社会のためにも)。

私がどうしても皆さんにお伝えしたいのは、HOYA株式会社のコーポレート・ガバナンス(企業統治)は三流以下の構造だという悲しい事実です。1050億円の買収費用(負債額を入れると約1500億円)をかけたペンタックスの赤字が発表されています。HOYA株式会社の中間決算の発表によると、当期の売上高は695億1600万円であり、営業損失が24億9600万円となっています。つまりHOYAの株主にとっては、株主資本の巨額の無駄使いだったということで、いみじくも私の日経ビジネスでのコメント(ちなみにこちらやこちらも参考。すべて私の予測どおりである)が、全くそのとおりになっているわけです。

2006年冒頭では、デジタル・カメラのヒット商品(K10DとかK100Dのこと)の登場によって、ずっと長年赤字だったカメラ部門が一時的に黒字になっていたことによって、会社全体が同じく一時的に営業黒字になっていたことは、普通に考えればわかるわけで、デジタル・カメラの製品開発の周期(新しい製品をどのくらいの頻度でださなければならないか)が1年半から2年程度であることを考えると、買収騒動渦中以前であっても、こういった結末(数年後にすぐに再び赤字に転落)は、普通に考えれば予想が出来ていたわけであり、経営陣の責任は言うまでもありません。

こんな採算性の乏しい事業を高値で掴んでいるのは、経営陣のビジネスセンスのなさと無能さを表していますし、現在のHOYAの主力事業は、80年代までに構築されたものなのです。少なくとも技術担当者の丹治宏彰氏は、まったく実績がないので、今すぐ更迭し、事業開発に実績のある人材に交代させるべきでしょう。

鈴木洋氏ほかの経営陣の辞任と経営陣の刷新は止むなしという見解が、外資を中心とした機関投資家だけでなく、個人投資家の間でもほぼ共通見解になりつつあります。 こんな結末は、創業家の末席の一員としては、悲しいとしか言いようがありませんが、会社は公共的なものなので、この期に及んでは、それも仕方ないでしょう。

鈴木洋氏については、私の親族であるので、大変残念なのですが、私の様々な観察事実からいっても、欧米の似たような規模の会社のトップ・マネージメントと比べると、教育水準と知的情報処理の能力が足りないことは、この期に及んでは明らかだと思いますので、私は2年間の欧米でのビジネス・スクールの留学を義務付け、きちんとした経営者教育を受けてから再出発してほしいと思うわけです。 大体経営者の家に生まれ、将来会社の経営をする可能性が極めて高いということがわかっていたにも関わらず、一定以上の水準の海外大学でのMBA(経営学修士号)の取得すらしていないのだから、お話にならないわけです。

皆さんも、普通に比較して、考えて見ていただきたいのすが、日本の他の会社で、いわいる世襲で経営者になっている人、例えばイオンの岡田元也社長は早稲田大学商学部を卒業後、バブソン大学のMBAを取得していますし、エーザイの内藤晴夫社長も、慶応義塾大学商学部を卒業後に、ノースウェスタン大学のMBAを取得しています。ファナックの稲葉善治社長も、東京工科大学で博士号を取得していますし、トヨタ自動車の豊田章男副社長も、慶應義塾大学法学部を卒業後にバブソン大学でMBAを取得しています。キャノンの故御手洗肇元社長(キヤノン創業者御手洗毅氏の子、現会長の御手洗冨士夫氏の従兄弟)は、マサチューセッツ工科大学卒業後に、スタンフォード大学の博士課程まで修了して、技術を学んで、キャノンの中央研究所の所長を務めていました。

もちろん彼らの全てが経営者として立派に株主価値の増加に成功しているかというと、必ずしもそうとはいえないのですが、彼らと比べても、鈴木洋氏は教育的にも、経歴的にも、能力が足りないままに経営者になってしまっているわけです。MBA留学だって、ノウハウを学ぶための他社勤務(投資銀行、コンサルティング会社、プライベート・エクイティー投資会社など、ノウハウがてにいれられるのならば、なんでも結構です。少なくともこういった職場でのまともな勤務経験があれば、ペンタックス社の1500億円高値掴みは避けられたでしょう)だってかなり自由にできるだろうに、努力をまったく心掛けてこなかった傍証です。普通にこういった質的データを考慮しても、その後の経営の低迷を考慮しても、父親の鈴木哲夫氏は、いったいどういう教育方針だったのでしょうかと、普通の人だったら、まあ疑いたくなると思います。私の知人のコンサルタントの方は、鈴木哲夫氏のことを、「人の育てられない人」といっていましたが、まさにその通りだったのでしょう。いくら自分がやっている時には自分がやって経営が良くても、後継者が優秀ではないと、会社は貯金を使い果たして低空飛行してしまうのです。私がせめて鈴木哲夫氏に望むのは、自分の過ちをきちんと認めて、株主に正式に謝罪、経営陣の交代を断行することです。

しかしより問題としては、この会社の将来を本当に考えた時により悪質なのは、こういった株主資本の明らかな無駄使いを経営陣がなぜか推進しようとしたことを許容・積極容認した、HOYAの取締役会と5名の社外役員諸氏(椎名武雄氏、塙義一氏、児玉幸治氏、茂木友三郎氏、河野栄子氏)です。

ちなみに私は、社外取締役各氏5名に対して、「この合併はうまくいかないので、中止するべきである」という手紙を、合併騒動渦中に2度にもわたって出したのですが、完全に無視されました。ある取締役(児玉幸治氏)は、「ペンタックスの従業員の過半数が、HOYAとの合併に賛成している」ということを、合併賛成の根拠として、私に説明しました。

私は児玉幸治氏の言葉を聞いて、「は?」というのが正直なところでしたが、本人は悪気がないようですし、いいことをやっていると思っていて実際は社会に悪を垂れ流しているいい例です。つまるところ、70歳以上の社外取締役諸氏の経験則や経営観と、グローバル化した資本市場(証券市場)で上場している会社の経営がどうあるべきかという規範において、乖離が発生してしまっているわけです。

そもそも役員の個別報酬が開示されていないのも、国際水準で見ればおかしな話で、社外役員は株主ではなく、経営陣からお小遣いを与えられて、無能な経営陣に買収されているのかと、言いたくなります。 月1回出社で年間1000万円と推定されるそのお小遣いは、株主資本からでているわけです。椎名武雄氏は10年以上も社外役員を務めていますので、トータルで推定1億円以上の報酬を受け取ったということになります。 また経営陣との癒着を防ぐために、社外取締役は10年以上は務めないというのが、北米での慣例(CFA受験やビジネススクール1年生のファイナンスの教科書レベルの話)ですが、そんなことも守られていないわけです。

私は数多くの日本やアメリカ、欧州、あるいは途上国出身の経営者と実際に付き合ったり、仕事をしたりした経験から断言できますが、HOYAの経営陣の能力は、能力が相対的に低いといわれている日本の上場企業の経営者の中でも、低い部類に入ります。必要のない買収を行うことで積極的に株主価値を破壊しているので、株主価値に与える影響は大きく、まだ何もしない経営者の方がよいということです。

そうではあるのですが、構造からいえば、株主が取締役を選び、取締役が経営陣・執行役を選んでいるのだから、こんな無能な経営陣をそのまま放置している取締役会のほうが、本丸の悪なのです。こんな会社のコーポレート・ガバナンスが絶賛されていたこと自体が、日本社会にとっても、日本人にとっても、まったくもって、本当にとんでもない話で、マスコミ諸氏(例えば週刊ダイヤモンド誌元編集長の辻広雅文氏や、経済評論家の山崎元氏)は、すぐにでも猛烈に反省して、あやまった内容の記事を垂れ流していることをやめるべきなのですが。 いずれにしても、投資家が声を上げなければ、日本社会に明るい未来はありませんし、庶民版アクティビスト・ファンドが出てくるべき時なのかもしれません。

2008年10月11日土曜日

私の実践的ファミリービジネス入門(1):経営者の嫁に教育は重要か

私がFamily Business Enterprise(ファミリービジネス:家業)について語ることは、社会的な意味があると考えています。正確にカウントするのは難しいのですが、日本の一部上場企業でさえ、その多くが所有においては株式が分散しているが、経営は今のところ一族で行われているという会社が過半近くでありながら、ファミリー・ビジネスとは何か、その重要性についてあまり理解されているとは思えないからです。それに対して、私はファミリー・ビジネスに関わった経験を、国内および海外でも持っており、それなりの知見を提供できるのではないかと思うからです。

まず一つ指摘しておきたいのは、経営者の家庭に嫁(婿)に入るような女性は、MBA(経営学修士号)ぐらいを取得しておけ、ということです。括弧して「婿」と書いたのは、ポリティカル・コレクトネスに配慮したからです。実際に最近は女性が家業の後継者になることも珍しくはなくなったからです。

現に、会社経営や金融の事情が微塵も分かっていない鈴木某子氏は聞く耳を持たず、山中某子氏などは、私の家にヒステリックな電話をかけてきたことがありましたが、ペンタックス社の買収がHOYA株主の価値を毀損するであろうことは、2006年の初頭の時点で明らかであり、正当な批判をするほうが悪いのではなく、息子とか後継者を、そういった判断ができないまま、経営者の地位につけてしまったことが、そもそもの大失敗なのです。こんなことでは、一族経営が続いていくはずなく、一族経営は3代で終わりという日本での一般的に言われていることが、まさにそのとおりになってしまいそうなのです。だれも聞いたことのないようなパロアルトの三流の大学ではなく、一流のコネクションができる大学や大学院をがんばって卒業させないからこんなことになるわけです。

しかも経営者の家に嫁いでおきながら、40年前に音大で「あー」とかやっていた人間がその後何の勉強もしていないのに、21世紀の時価総額1兆円の会社の経営について、分かっているはずもないのです。私に電話してくる前に、池袋のリブロか旭屋書店で会計とか企業経営の本でも読んでからにしろということです。

なお1500億円をかけた買収劇の結果、赤字に転落と言う論外の結果になっていることは、再度指摘するまでもありませんが、なんでこのような問題がおきてしまったかは、説明が必要でしょう。

(未完:以下続く)。