2008年12月28日日曜日

鈴木哲夫氏(HOYA株式会社名誉会長)への本質的な疑問

あまりにまちがってしまった後継経営体制。 つまるところ、見る目がなんでここまでなくなってしまったのか、ということです。 このような状態の放置は、株主や従業員の皆さんに迷惑となるだけでなく、日本社会にとっても非常によろしくありません。

私の祖父母は、愛知県の知多半島の出身です。祖父は旧制小学校(新制の中学に相当)しか出ていませんでしたが、いくつかの偶然により、一族を引き連れて東京に出てきて、戦時中にはすでに、たたき上げで小さな町工場の、ガラス工場会社の共同創業者になっていました。戦後に保谷硝子と名を変えて会社は少しずつ発展していって、その後に、私がまだ中学生か高校生くらいだったころに、祖父の後継者である、私の伯父は、まだ決して大きくはなかったものの、すでに経済界なら誰もが知っている会社の経営者になっていました。優良企業といわれるようになったのは、90年代になってからです。そのころから、企業統治(コーポレート・ガバナンス)という言葉が世の中で使われるようになってきました。

その後に、なんで企業統治がうまくいかなくなってしまったかについては、私なりの認識がありますので、加筆してお知らせしたいと思います。 問題はいくつもあるのですが、まず鈴木哲夫氏が、社外取締役制度をコーポレート・ガバナンスの改革のためではなく、自らの名誉心を満たすために使ってしまった、その結果として外部の取締役が「社害役員」となってしまっていることがあります。

また後継の経営者である鈴木哲夫、洋子夫妻の長男である鈴木洋氏の能力があまりにお粗末だという点があげられます。すでに他の日本の二世経営者の経歴等と比較しても、問題ではないかという指摘をしました。そこであげた例以外でも、NOK鶴正登社長(ハーバード・ビジネス・スクール卒)や森精機製作所森雅彦社長(東京大学工学部にて博士号取得)と比べてみていただきたいのですが。 人材の育成というきわめて長期的な視野が必要とされる事柄に対して、近視眼的な手しか打てていないですよね。

いずれにしても経営陣がこのざまでは、会社が発展していくということはありません。悲しいことですね。